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田町駅が最寄りの『芝浦ゲートウェイクリニック』は、免疫力をみる血液検査、がん等の難治性の病気に対し、同種白血球輸注療法を行っているクリニックです。

ビタミンE

こんにちは。芝浦ゲートウェイクリニックの中川です。

ちょっと、時間が空いてしまいました
少しずつ寒さと乾燥が厳しくなってきていますね! いかがお過ごしでしょうか??

本日はビタミンEについて、まとめたいと思います。

心身共に健康的でいようとするならば、この栄養素を効果的に取り入れることでアンチエイジングや成人病の予防、改善、更年期障害や不妊など、広範な領域に影響を与えると思います。是非、積極的に取り入れましょう!!

ビタミンEは抗酸化作用の強い物質です。
脂溶性なので酸化した脂肪細胞の修復をしてくれます。
細胞膜はリン脂質という、蛋白質と脂質の結合物質でできていますので、細胞膜を傷つかないようにすることと思って頂ければよいと思います。

化学名をトコフェロールといい、これには幾つか種類があり、胆汁酸や膵液などの働きにより吸収しやすくなってから小腸で吸収されます。
その中でα-トコフェロールという物質が唯一、トコフェロール結合蛋白と結び付いて肝臓に運ばれ作用しますので、サプリメントなどでビタミンEを積極的にお摂りになる場合には留意していただきたいところです(天然のものはd-α-トコフェロール、合成はdl-α-トコフェロールと記載されてますので、ご確認を)。

動物性脂肪を摂りすぎるとアラキドン酸が増えるのですが、これが細胞膜を傷つけてしまいます これを防止するのがビタミンEということです。 他に細胞膜を傷つける因子としては、放射線、煙草、アルコール、大気汚染、添加物、農薬、酸敗した油などがあります。

この抗酸化作用、ビタミンEは自らが酸化することで細胞膜を保護します。酸化を防止することで酸素の浪費を少なくします。酸素が不足して健康な細胞が生育出来ないと瘢痕を形成します。形成された瘢痕に効果的にビタミンEを投与することで、劇的に瘢痕が修復されるそうです。そして、酸化したビタミンEを元に戻してくれるのがビタミンCなので、これらは一緒に摂ると相乗効果こあります。

このメカニズムは全身のあらゆる場面に遭遇します。
皮膚であれば火傷にも効果的であり、放射線の影響は脂肪を酸化させてしまうので、放射線を浴びる機会の多い方は積極的に摂るとよいです。

赤血球の細胞膜も同様ですので、膜の破綻や、赤血球の寿命短縮が起こります。ビタミンE不足は鉄の吸収も妨げるので血色素の低下も起こることがあります。 血球写真で、ゴーストセルと呼ばれる血球がそうなのですが、膜の破綻が起こっている方は若い方でもしばしば見受けます。

レシチンはリン脂質である細胞膜の成分ですが、ビタミンEはレシチンの粒子を細かくしてレシチンを増加させ、コレステロールを低下させてくれます。細胞はレシチンがあることで、栄養素の吸収や排毒がスムーズになります。
細胞の破壊は容易に血栓を形成しますし、血管の破綻や壊死から血小板の凝集も容易になります。ということで、ビタミンEを積極的に摂ることで血液循環を改善させることが容易になります。

以上のことから、脳血管、心疾患の予防や治療を多いに助けてくれる栄養素であることがわかります。

また、エストロゲンはコレステロールで作られていますが、更年期障害でのホットフラッシュや寝汗に50~500IUのビタミンEを摂ることで改善した例もしばしばだそうです。

胆石、痛風、不妊、等………..
沢山あって書ききれないのですが、興味のある方はアデル・デービス氏の「Let’s Get Well」(健康家族新書)を参考にしてください。

単独での摂取というより、蛋白質、脂質と結合して働くので一緒にとると効果的でしょう。

食材としては、ウナギ、モロヘイヤ、かぼちゃ、アーモンド、オリーブオイル、小麦胚芽などあります。
より、効果を期待する場合にはサプリメントがいいでしょう!!
以前は通常の食事で賄われると言われていましたが、食文化の変化や環境の変化(汚染物質が増えて消費が激しい)で不足の傾向にあると思います。が、あまりそのことが取り上げられていないのが残念です。

※dl-αとd-αでは1IUの㎎数が異なります。d-α-トコフェロールは1.5IUが1㎎、dl-α-トコフェロールは1IUが1㎎です。

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